2012年3月30日金曜日

ソーシャル化する水族館

毎年、32万人が訪れるというワイキキ水族館が3月30日に下のツィートをやっていた。


ワイキキ水族館、カリフォルニアのカブリオ水族館、仏のナウシカ水族館とのコラボプロジェクトで、中高生を対象にして、身近な海をテーマとした面白ビデオを募集するそうだ。応募作品を各水族館のYouTubeチャネルで紹介し、6月の世界海洋デーで優勝者を発表し、9月南アフリカで開催される国際水族館会議で流されるらしい。

出典:ワイキキ水族館 ビデオコンテスト

アナウンスしたワイキキ水族館のチャネルは見つからなかったのでこれかららしいが、カブリオとナウシカ水族館はすでにYouTubeにチャネルを持っているし、3館ともに少なくともFacebook、Twitterはやっている。

参考:カブリオ水族館
参考:ナウシカ水族館

そして、ビデオコンテストの対象者が中高生だとすると、彼らのソーシャルネットワークでのつながりが総動員されてビデオ視聴、FacebookやTwitterを使ったクチコミが渦を巻いて盛り上がる様が見えるようだ。

と、いいたい処だが、このコンテストに乗ってくれる中高生がいるとすればの話かもしれない。3館のコラボ、ターゲットを特定し、ユーザ参加型のコンテストを、ターゲットの中心になっているメディアチャネル・ツールを活用するマーケティングの方向性に間違いはないが、 3館のユーザとのつながりは少し心もとないと言わざるを得ない。
Twitter   Facebook
                        フォロワー    ファン
  • ワイキキ  5,130     2,107  
  • カブリオ    813      2,105
  • ナウシカ     527       2,507
フォロワーやファンの限りないつながりはあるけれど、これらのフォロワーやファンのうちターゲット層の比率はどれくらいなのかを考えると、このコンテストを実施する前に、少なくとも2から3回はターゲット層に対する事前アプローチを行ってからやるのが不安の芽を摘むことができただろうにと考えてしまう。

ただし、これから3館が協力したプロモーションが行われるようなので、3館とターゲットが参加しているYouTube、Facebook、Twitterなどのソーシャルチャネルとツールを駆使したプロジェクトが大化けすることに期待したい。また、待ちの営業でも、プッシュマーケティングでもなく、潜在入場者・利用者のオンラインでの露出と体験共有が、リアルスペースにおける集客へ結実するプロセスにも期待したい。

ということで、本プロジェクトの今後の進展は、逐次、お知らせしてゆこうと思います。