2012年9月7日金曜日

GOプロジェクトローンチ

ブルックリン美術館に関しては、5月と6月に記事を書いた。

参考:ブルックリン美術館のクラウドソーシング(速報)
参考:「Click!」から「GO」へ飛躍したブルックリン美術館の舞台裏

その「GO」プロジェクトの公開日が明日の9月8日と9日の両日ということでいよいよ押し迫ってきた。「GOプロジェクト」そのものは下をご覧いただきたい。

このプロジェクトには約1,800人のアーティストが参加し、3,100人以上のボーター(投票者)が登録している。登録したボーターは、訪れるスタジオを予定表に記入している。2日間で6スタジオを訪問する予定のボーターもいれば、多分無理だろうが下のように102か所を回る予定の兵もいる。
登録しているボーターは3,100人程度だが、友人や家族と連れだって様々なスタジオを訪れるのは間違いない。また、登録せずにスタジオを回る一般の住民、オーディエンス、飛び入り、その日にプロジェクトを知った観光客などはその数倍になるだろう。そして、このGOプロジェクトを蔭から支えるボランティアの存在も無視できない。

少なくとも数万といった数の人々がアーティストのスタジオを訪れ、新しい発見、出会いを心に記すことになる。

美術館という固定施設から足を踏み出し、フィールドでアートと邂逅してもらう体験を提供するGOプロジェクト。そこには物知り顔やしたり顔の鑑賞者はおらず、アーティストと直接会話でき、何気ない質問や会話の中から共感や発見を共有することができる。そしてこの共感や発見はオーディエンスのソーシャルネットワークを経由して計り知れない広がりの中で共有されてゆく。そして、無名に近いアーティストのソーシャルスペース、FacebookやTwitter、Webへオーディエンスを誘い、そこからまた新しいコネクションとエンゲージメント、そしてシェアを生み出すことになる。

出張美術館といった活動もあるが、このGOプロジェクトほど他美術館が今後の参考にするべきプロジェクトは想像できない。これほどのマグニチュードを運営するスタッフィング、リソースを美術館単体で賄うことは不可能だが、友の会やサポーターといった支援組織の全面的なバックアップ、そして、自治体およびIT関連企業の後援、支援さえ取り付けることができれば、日本でも同様プロジェクトをスタートすることは可能だ。是非、来年にでも日本で初めての美術館クラウドソーシングを期待したい。

ところで、GOプロジェクトのWebにはショップもある。そこにはGOプロジェクトのTシャツ、トートーバッグ、スウェット、野球帽がありクレジット購入ができるようになっている。少し時間はかかったけれどちゃんとやるべきことはやっているんです。

0 件のコメント:

コメントを投稿